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執筆者の写真学生企画 希望創発センター

対話すなっく「欲とは...」

2019.12.20 対話すなっく テーマ:欲


こんにちは、12月20日の対話すなっくにてファシリをつとめた佐藤です。

活動報告をさせていただきます。



今回のテーマは『欲』ということで、初めにどのような欲があるかについて話し合いました。食欲、睡眠欲などが挙げられました。

次に、どのような時にその欲が生まれるかについて問うと、満足していないとき、や不便だと思ったとき、寂しさを感じたときという意見が出ました。物欲に関して、ずっと欲があるという意見が新鮮でした。


次に、欲があることによるメリット、デメリットについて話しました。

デメリットとしては物欲、食欲があるとお金が無くなること、睡眠欲があるために時間が無くなるという意見がありました。また、物欲がありすぎると周りにやさしくできなくなるという意見も出ました。

欲が出てきたときにイライラしたり不満が出たりする一方、欲が満たされれば楽しくなり、また同時に終わってしまったという喪失感も生まれるとも考えられました。物欲があることでバイトへのモチベーションにつながるということや、欲があることで元気になれる、“生きている”と感じられる、また睡眠欲に基づき睡眠をとることが体を回復させ、壊さずにすむことになるという意見も挙がりました。


続いて、欲が生まれる瞬間について聞くと、ウィンドウショッピングで興味を惹かれたとき、SNS上でおいしそうな料理を見つけたとき、また欲はじわじわ大きくなるなどの意見が上がりました。

その中で、「眠い」という気持ちと「寝たい」という気持ちには違いがあるという意見から、欲には2パターンあるのではないかという考えが持ち上がりました。

それは、‘‘環境から起因するもの” と ‘‘生理的なもの” です。

言い換えると、一つは空腹だからおなかを満たそう、寒いから服を着よう、といったマイナスの状態からゼロへ持っていく欲です。もうひとつは美味しいものを食べよう、かっこいい服を着よう、といった今ある状況をさらにプラスにしようとする欲です。


ここから、そもそも欲とは何か?という方向へ話が進みました。前述したように欲には2つあり、それぞれの持ち得る性格は全く違っています。例えば、前述したうち前者の欲はないと死んでしまいますが、後者の欲は無くても生きていけるものです。これらに共通する性格として、欲とは足りないところに足そうとする力であり、現状に満足していないからこそ生まれるものだ、という意見がありました。また、自分が満足するために生まれるものだとも表現されました。



結局、欲はあった方が良いか、否かという論点では多方面から意見が出ました。

欲は自分が思い描く理想に到達するためのものであり、欲がないと今日ある電車や料理道具などの発展につながらなかったのではないか、という意見が出ました。また、誰しも集団に溶け込んでいる限り、プラスの欲がない人はいないのではないかという意見がある一方、その幅や大きさにはかなり個人差があるとの意見も上がりました。

ない方が良いという意見のうちには、欲がやらなければならないことを阻害するという意見がありました。また、無くても死にはしないが、欲がエネルギーとなり何かを頑張ることにつながるという意見もありました。

この意見に対し、そのエネルギーが欲から来ないため共感できないという意見が上がり、そこから興味と欲の違いとは何かという論点へ進みました。


まず興味とは何か。興味とは、欲にいくまでの瞬間であり関心と同義だという意見や、行動を起こすまでの間だという意見が出ました。興味は自然に入ってきて欲へと変化するという意見や、欲のうちに興味があるという意見も上がりました。


それではなぜ欲があるのか。何かをしたくない欲が勝つとき、それは欲のない状態であるという意見が出ました。そしてそれは、一番手前にあるしんどさから逃げたいとき、また苦しみから解放されたいときであるという意見が上がりました。

また、不満を言うのに自分では何も起こさない人も、不満を解決するため、また世の中のために共感してほしいという一種の自己承認欲求を持っているのではないかと考えられました。不満を言うこと自体が欲であり、到達していない理想に行くための世間一般で共通した『改善してほしい』欲なのではないかとも考えられました。物事に意見を言うこと自体は欲ではなく、それはただ人の感じ方に左右されるものだ、という意見もありました。

自分が、物事に何かアクションを起こしたい、また起こしたくないという思いは欲であり、そうでないものを興味や関心と呼ぶのではないかとも話されました。


興味から欲が生まれ、そこから小さくとも力が及ぼされるという性質から、原始的なものから融合された欲がさらに複雑に絡み合い、いろいろなものが出来たのではないかという意見も出ました。

初めは種の保存や成長のための欲、次に生きていかなければいけないという欲、それから新しいものが入ってくることにより良くしたいという欲が生まれたということです。また、『成長したい』『生きていきたい』つまり最も基礎的な物欲以外はどこかに帰属しているという考えも出てきました。最も基礎的な欲、つまり最低ラインが満たされ、時間が経つと段階的に上の欲が生まれていき、その繰り返しが文明の発展や歴史の創造につながったのではないかという意見も上がりました。

また同じことがしたくてもベクトルが違えば目的地も違ってくるという意見も出ました。

例えば早くて燃費のいい車は利便性のために欲しますが、かっこいい車は自己承認のために持つものだからです。どちらも根本は生理的なものであるという点で共通しています。


以上が今回話し合われた内容のまとめとなります。

個人的には、『欲』というたった一語から話を広げるうち、欲が文明や発展の基盤となったというように論点が想像以上に大きくなったことに驚きました。また、ファシリが初めてで板書がうまくまとめられなかったことと、話を引っ張って行けず議論を何度か止めてしまったことが反省です。先輩たちがやるのを見て。もっと吸収していけるよう頑張ります。







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