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執筆者の写真学生企画 希望創発センター

2021年 第5回 「多様性とは」with 社会人

2021.10.17

こんにちは。高知大学4年の萩原礼奈です。

2021年9月1日に実施した「対話すなっく」では「なぜ多様性が重要なのか」というテーマで社会人の方にも参加していただき対話をしました。同じ多様性というテーマで学生のみで行った第4回「対話すなっく」(2021年7月31日実施)と比較しながら振り返っていきたいと思います。


まずはどんな時、どんな場所で「多様性」を感じるのか対話しました。

・希望創発センターの活動

・トイレのマーク(男女だけではないシルエット、虹色)

・日本語で多様性を言い換えるなら「なんでもあり」

・複数名いれば本来なら感じるはず

・ゆるい縛りの場(誰が来てもいい、いつ来てもいいような会)で生まれる

・会社で皆が同じことを考えていたからこそ、外にいろんな人がいることに気づいた

・オリンピック、パラリンピックの開会式、入場行進

・テニスの国際大会で韓国人が韓国語で宣誓をした

 →それまでは日本人が日本語でやるのが当たり前だと思っていた

・新婚旅行でアメリカに行ったとき

 →バスに視覚障害者の子どもが乗ってきたら乗客が褒めてあげていた

・中学生に野球を教えている時

 →喧嘩している時、髪型、バッティングフォーム、個性とも言える

・世代、寿命が長くなったことで会える世代が増えた

・みんなが違うことは多様性ではない

 同じ時間、同じ場所に違う人が集まったときに初めて「多様性」感じる

 別々のところにいると感じない、一緒にいないといけない場面で感じる


前回と同じ話(オリンピックなど)もありましたが、人生経験が豊富な社会人の方々から 多くの場面での多様性を紹介していただきました。


次に、自分にとっての「多様性」について対話しました

・面倒くさい

・フィーリング(よくわからないときに使う)

 「考えるな、感じろ」という言葉と同じように考えると面倒くさい

・「個」→人間は一人一人違うので

・無視できない違い(自覚せざるを得ない違い)↔自覚してない違い

・「多様性」という言葉を考えないと多様性を感じる

 (思い返せば感じるかもしれないが、その時は感じにくい)

・想像していなかった(想像を超える)違い。想像していた違いは「違い」と認識している

・許容できる範囲、全く違うもの(ライオンとか)には感じない、人間の違いに使っている

・個性、人それぞれの意見

・面倒くさくない→「あー違うんだ」で済ませられる、そう思ってしまえば楽

・競争、利害関係(関係性)ができた時に「多様性」という言葉が生まれる

・多様性を考え始めた時には共通項を見つけ出してしまい多様性がなくなる

・一人の人にも多面的な部分がある(表面的な違い以外にも内面的な違いもある)


この話の中で多様性の対義語は?という疑問が出たので意見を聞きました。 

 同一性、個人、mono-(相対的)、一様、括り

 何を持って同一というか、違うというかは解釈が変化する(グローバルという単語も)


ここでは多・様・性というそれぞれの漢字の意味から考えたり、英語のdiversityと比較したりして対話が進みました。


そして話はそもそも多様性とは何なのかという方向に進行していきました。

 多様→状態を表している、感情が入っていない

 多様性→感情が含まれる

・多様性を「排除する」、「受け入れる」

・自分が分かっていない人は違いが分からないので多様性を感じない

 自分と違う人と出会って自分を理解する、自分のアイデンティティを気づかせてくれる、自分を映し出す

・何が多様なのか、「多様」という言葉は便利だがその中身は底なし沼みたいになっている

・求心力が働いているものの反対の力に対して使う

・括りを外して考えないと「個」を考えられない


 ファシリを務めた私の中では同じように捉えてしまっていた「多様性」と「多様」を参加者の方々が深掘りしてくれました。


もし多様性がなかったら…

・見分けがつかない、無色透明・無臭

・会話がない、話すことがない、ロボットみたい

・野球好きという同一性だけだったら会話は弾む

・「好き」という気持ち、感情がある時点で多様性がある

・死がない、概念がなくなる、違いがあるから有限

・人類が弱くなる、違いを見つけたがって神経衰弱になる

  人間は違いを見つけてポジションを決めている

・違うということは大変ではあるが安心感がある

・「対話すなっく」が成立しなくて面白い話に発展しない

・違いがないと話し合ったりする取っ掛かりがない

・人間を殺すのに武器はいらない、独房の終身刑が一番辛い


 ここでは最後の問いにつなげるために「もし多様性がなかったら」ということで考えていきました。この中で多様性がなければ個性がなく、個々を区別することができず、個がなくなる「死」という概念がなくなるのではという話に発展しました。とても面白い話題だったのでこのテーマでも「対話すなっく」を実施してみたいと思いました。


●なぜ「多様性」が重要なのか

・違いを見つける(手段)、自分を見つめる(目的)

・違いがあるのは当たり前で、ぐちゃぐちゃな中に身を置くことができる

・一人だけ違っていることに不安を感じる、1 vs n はつらい、1 vs 1 vs 1 …なら不安がなくなる

・そもそも「多様」なのに、なぜ「多様性」が重要なのか、重要と考えなければいけないのか様々なものが絡みあっている中で多様性を「重要」であることを感じなければならない

 価値観は何を重要にすることか、優先順位を決めること 何が重要なのかを考えないといけない 他者を受け入れながら、多様性を包摂しながら我慢するところは我慢しないといけない

・異質なものがいることで緊張感が増し、生き残らないといけないと感じる



 そして最後に今回のテーマでもある「なぜ多様性が重要なのか」という問いを皆さんにぶつけてみました。学生のみのときとは異なり、質問の仕方に疑問が生じ、鍵括弧を付ける(注目するポイント)が「多様性」ではなく なぜそれが「重要」なのかを考える必要があるという意見がありました。


 最後に、今回の「対話すなっく」では社会人の方々をお迎えし、学生にはない視点からのご意見や人生の先輩としてのありがたいお言葉などがとても多く、貴重な対話をすることができました。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

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