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  • 執筆者の写真学生企画 希望創発センター

2020年度希望創発センター9月例会 対話セッション「普通とは」

                              2020.9.12 16:10-17:40

                                文責:宝金 実央

 今回は、2020年度希望創発センター9月例会1日目に実施した「対話すなっく」について紹介していきます。テーマは「普通とは」で、ファシリテーターは宝金です。

「普通とは」というテーマは、身近な言葉でありながら本質的で深いテーマです。日頃の生活で、何気なく使う「普通」という言葉には、どのような意味を持っているのでしょうか。Seekersメンバー7名による「対話すなっく」の内容を紹介していきます。

まずは、「普通」という言葉はいつ使うか?について対話した。

・物事の好き嫌いを聞かれたとき

  →アイスクリーム好きですか?→普通です。    

  →これは好きよりの普通(けど、好きとは言えない)

 ・自動車の免許(普通自動二輪)→なんの普通?→大型と比較して「普通」

 ・「普通に考えたらそうやろ」って言われると、ムカつく💢

  →社会一般的に見ると、普通なのか(マジョリティー意見)

 ・高校の普通科と体育科(大体の人は普通科にいく)

  →コースがあった(SSコース、文理(普通)、アスリート、国際、1学年700人)

  →普通科と国際流通科(商業系)、国際教養科(英語)

 ・友達と俳優の話をしていて、「かっこいいね」→「普通じゃね?」

                         →カッコよくないから普通と回答

 ・普通はレギュラーと英訳できる、サイズでいうとMサイズ。

  →Mサイズは普通サイズなのか?身長170cmに合わせてMサイズというサイズ

   ができている

 ・「ご飯食べにいこう」っていうと、「値段は普通」って使った!

  ガストは高いから普通じゃない。

 ・ココイチのライスの量は普通サイズ(ライスの量をどうしますか?の返答→普通サイズで)

 ・「普通にかっこいい」と使う

  →めっちゃかっこいい、普通にかっこいい、かっこいい

ここで、「普通」を使う際、基準があることがわかった。そこで、どのような基準があるのかを考えるために、

次に「めっちゃ寒い、普通に寒い、寒い」にはどのような差があるのかについて対話した。

・「めっちゃ寒い、普通に寒い、寒い、ちょっと寒い」

 ・「普通に寒い」を使う時は、そんなに寒くないけど、会話の中で「普通に」をつける

 ・結局寒いけど、自分の想像よりも寒いときに使う

 ・他の人が寒いと感じるときに、僕は「涼しい」と感じることがある。

 ・他人に同意する。かつ、他人に気を遣って「かっこいい→普通にかっこいい」

  →「普通」という言葉をつけることで、自分の率直な感想を述べることにつながる

    →一方、「かっこいい」では、自分は思わなくても、世間一般的な考えから使う

     相手からの提示とのズレがあったときに、その場を凌ぐことができ、相手の意見

    を尊重できる

     →自分の意見はあまりない

     →相手の意見を否定しないようにするための言葉

 ・普通に〇〇(かっこいい、可愛い)

  →先にマイナスイメージがあるときに、自分に正直になる。かつフォローもある。

 ・自分が想定したイメージと違ったときに使う(普通≒意外と)

 ・「普通」という言葉を使うことで、相手への説得力をupさせる

誰もが「当たり前」と思っていることを「普通」と捉えている人が多い感じがした。ただ、本当に「普通」という言葉には「当たり前」という意味が含まれているのか対話することにした。

次に、「普通」という言葉の意味は「当たり前」という意味があるのかについて対話した。

・地域差

  →高知では県外から「優しい人多いね」は普通→高知の人からすると「当たり前」

 ・他人から無理難題を頼まれたとき、その難題に対して普通にできることが自分

  の中では「当たり前」だと思う

 ・「当たり前」だけではなく、「普通」と言い換えることができる言葉?

  →「意外と」「平凡」「一般的」

  →「レギュラー」→「ノーマルも出てくる」 MサイズのMはミディアム(中間)

  →「ベーシック・スタンダード」「基本的な」「オーディナリー」

  →「並盛り」何を「並」と決めているか

    →並の人間(マイナスなイメージの時に使う)

    →並は「普通」よりマイナスなイメージがある

 ここまでの対話から「基準」というものがキーポイントになりそうだ。しかし、この基準はいったい誰が決めているのかが気になるので、

次に、「普通」というのは誰が決めているのか?その基準とは?について対話した。

 ・大多数が思うこと(人やものも)

 ・車に関しては、普通車と大型車のサイズは法律で決まっている

 ・ヒトとか現象に関しては大多数が思っていること

 ・僕が世間一般的だと思っていることが「普通」で他の人は「普通」と思っていない

  ⇨「普通」は世間一般的に決めている

    「普通」というものは時間がかかって変わるもの(携帯など)

 ・倫理→プラトン「集合意識、集団意識」国によって違うこともあるが

      普段の日常生活で、人それぞれが違っていても似たような経験をする中   

         で無意識に潜在意識が形成されている

 ・「ちょうどよかった!」という経験から生まれる

  →例えば、巨人が増えたら、大型車が普通車になる?

 ・うどん屋→真田(高知にあるお店)は並盛りでもサイズはいつも一緒

      (景気が悪くなっても)

       →大多数に合わせるのではなく、店として決めていること

          →お客さんから勝手に選ばれる=見做される(普通)

       →真田の普通は、普通ではない→他の店と比べると多い!

最後に、今回話してきたことを振り返りつつ、「普通」とは何かを改めて考えてみた。

次に、「普通」とは何?について対話した。

 ・「世間一般的に認識されている」と思うことを「普通」と使う

 ・その場凌ぎや適当に返答する時に使う→今後は使わないようにしたい

 ・絶対的権力者が「これが普通」と言えば、「普通」になってしまう

 ・ルールを定めると、それが「普通」になる

 ・自分が慣れたら、「普通」になる

 ・すごく大きな「普通」との比較をしたい!「小さい普通」が集まっている

 ・脳死で使っている「脳を使わずに使っている」

 ・楽に使える言葉!

ここで、今回の「対話すなっく」を傾聴して下さった参画社員が考える「普通」とは、どのような言葉と捉えていたのか紹介していく。

・現実に大多数かどうかは別としてその人がマジョリティだと感じていたら(信じていたら)

・なんかマイナスイメージ?

・物事を比較するときに使う言葉、極めて曖昧。

・好きでもないし、嫌いでもない→興味がないということ?

・「そんなの当たり前」と「普通」は似ている

・医学の世界では普通を尋常と言う。反対語は異常もしくは特異。普通という曖昧な意味の言葉を嫌ってのことだと思いますが違う理由かも知れない。何せ明治時代から使われているようなので。

・「普通」という言葉である程度伝わるのは、日本独自の文化でしょうか。同質を好む民族なので、「普通」が暗黙に定義されている?

・「普通」でお互いに通じていて生活する中であんまり困らない。定義が完璧に一致していなくても。

・自分の物差しの真ん中、若しくは、自分が感じる世間で一番受け入れられそうなこと。

・人事で「あの人は普通じゃない」と言うと、凄い人と駄目人間、両方の意味がある。

・わざと意味を幅広くして、あいまいに理解しあうことが日本人には心地よいのかもしれないですね。

・体調を尋ねられたときの「ふつう」には「いつもと変わらない」「日常」という意味もあるでしょうか

・「普通」の物差しは、自分自身の判断からくるものもあると思う

・自分で主張せずに相手の価値観に任せたいときに普通って使う?主張しない日本人だからには使いやすい言葉ですかね。

・普通って曖昧で範囲が広いし、それぞれ感覚も違うからメッセージを受け取る人次第で伝わって使い勝手が良いですかね。

・「アイツは普通じゃない」だとプラスマイナス両方の意味があるけど、

「アイツは並みじゃない」だとプラスの意味だけな気がする

・僕は若い時は、普通はいやで普通じゃないことに憧れていたのですが、そういう考え方を一回転させた人は、今度は普通でいることの難しさ!とかよく言いません?

・ちなみにポテトチップスは60gがレギュラーサイス、135gがLサイズ、170gがBIGサイズです。

・普通という言葉がなくなれば、全て定量的、客観的に表さないといけないので、感情の表現が損なわれそう。

・普通はその空間の中での平均値!?知らないことに対して普通・・は言えない

・群れを作る生き物は本能的にできるだけ真ん中に居たほうが安心できるのだと思います。だから「普通」という概念が必要かもしれない

さらに、こんな展開で対話してみたかった!というアドバイスをいただきました!「普通」というテーマではなくても面白い展開の一つだと思うので、参考にしていきたいと思います。

・「普通」を考えるのなら、「普通じゃない」ことはないかを考えても面白い

・「普通」の対義語は、希少、奇抜、異常、特別など!そこから対話を展開していくのも面白い

・「普通」という言葉がなんで生まれたのか。

・言葉の概念ではなくて、その言葉で表現しようとしている世界の話をしたい


今回のテーマである「普通」とは、普段何も意味することなく、何度も使う言葉の一つです。楽な言葉で、「適当に返事をするとき」や「周りの意見と同様のとき」に使う言葉だと思います。また、日本という同調を好む民族だからこそ、「普通」という言葉は暗黙に定義されているのかもしれません。一方で、日本人が思う「異常」が他の国では「普通」と考えることもたくさんあるのかなと思いました。

今回は観客がいる中での「対話すなっく」となり、いつもより少し堅さはあったものの楽しい対話ができました。参画社員のコメントを見てみると、深掘りしたいポイントなどたくさんあったので、今後、参画社員を含めた「対話すなっく」ができることを期待しています。さらに、いただいたアドバイスも参考になり、今後さらに楽しい対話ができそう…と感じました。これからのSeekersの活動が対面で実施できれば、その場の雰囲気を味わいながら対話することができるので、早く対面で開催したいですね。


ひとまず、次回はZoomで開催します!

次回の「対話すなっく」は9月29日19:00~オンラインZoomで開催します。

テーマは以下のフォームで募集中です!!

10月には、対面で「対話すなっく」を始めたいですね!!

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